やっしーの休憩室
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「メタリカ」というアメリカのバンドがあります。
ヘビーメタルを、もう一つ激しくした鞭打つ音楽です。
スラッシュメタルと呼ばれています。
ところで、グラミー賞という、世界で一番権威のある賞があります。
優れた音楽を創ったアーティストを讃え、業界の復興と、支援を目的とする賞です。
クラッシックから、ジャズから、あらゆる音楽を対象にしています。
そんな中、異常な事が、起こりました。
このバンドの「ONE」と言う曲が、メタルバンド初のグラミー賞を獲得してしまいました。
異例です。
グラミー賞は、あまり、ハードな曲は、好みません。
ましてや、スラッシュメタルなんかは、問題外!
のはずでした。
それだけに、この曲のインパクトが、凄かったのだと思います。
グラミー賞の受賞者は、だいたい、タキシードか、フォーマルスーツを着ていますが、
彼らは、黒のジーンズで、現れました。
これも、異例です。
彼らの音楽は、だいたい反戦が、テーマです。
戦争に対する怒りです。
その怒りを、スラッシュメタルという激しい音楽で、表現しています。
怒りという攻撃性。
それが、また、格好良くて、若者からも支持されます。
この「ONE
」という曲ですが、ドルトン・トランボの「ジョニーは戦場へ行った」という
反戦小説を元に、創られました。
第二次世界大戦が、勃発したころに、発表されましたが、反戦的な内容が、反政府的とされ、
禁書にされてしまいます。
戦後、復刊されますが、朝鮮戦争が始まると、再び絶版になります。
戦争が休戦になると、再び復刊され、戦争の度に、復刊と絶版を繰り返します。
これは、本書が、非常に強力な反戦メッセージを持っていることに、アメリカ政府が、危機感を
持っていた証拠だと思います。
実際に、著者は、共産主義だった為、逮捕され、禁固刑
に、されています。
そして、後のベトナム戦争の時に、彼自身が監督として、この小説を映画化しています。
さて、気になる、この「ジョニーは戦場へ行った」のあらすじですが、
時は、第一次世界大戦です。
ジョニーは、徴兵によって、最愛の恋人カリーン
に別れを告げて出征します。
そして、異国の地で、敵の砲弾によって、目、鼻、口、耳、両手、両足を失います。
孤独と、暗黒と、沈黙の世界に落ち込んでしまうのです。
彼は、一命だけは、取り止めて、病院に担ぎ込まれます。
彼は、周りの人達に、意思を伝える為に、首を動かして、モールス信号を送ります。
しかし、看護婦や、医師達は、それを
痙攣の発作だと思い、麻酔を打って押さえ込みます。
しかし、あるクリスマスの日、新しくやってきた、看護婦が、ジョニーの胸に、「MERRY
CHRISTMAS 」
と指で、書きました。
一文字書く事に、首をうなずくジョニーを見て、意識があることを知り、彼の首の動きが、何かの信号で
あることに気が付きます。
そして、ほどなく現われた別の者が、ジョニーの額にモールス信号を叩きます。
「何が望みか?」と。
それに対して、ジョニーは、答えます…
というようなストーリーです。
それでは、実際にメタリカ「ONE」を聴いてください。
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